上平川大蛇踊り

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上平川大蛇踊り

沖永良部島の知名町の殿智(とぅぬち)神社で、10月10日、鹿児島県無形民俗文化財指定の「上平川大蛇踊り」が奉納されたというニュースが入ってきました。 この上平川大蛇踊りは、一貫した筋書きをもった劇仕立てになっているのが特色です。舞台装置はシンプルですが、大掛かりなもので、大蛇が空中高く乱舞する場面は、この芸能の一つの見せ場になっています。 太鼓・蛇皮線の楽で、坊主と小僧が登場し問答がはじまり、坊主は小僧たちに女性を泊めてはならないと戒め旅に出ます。しかし、ある夜小僧たちは、一夜の宿を求めてきた美しい娘の頼みに負け、歌や踊りに興じてしまいます。小僧たちが眠ってしまった時、娘が大蛇の正体を現し、口から火をふきながら空中を乱舞します(この場面は、大蛇を空中高く操るためのヤグラを組み、綱で操る装置を作って表現する)。小僧たちがうろたえていると、坊主が帰ってきて一緒に経をあげ、大蛇を退治します。しばらくして、楽と歌にあわせて出演者全員の喜びの総踊りが始まります。 現在は、記念行事等で演じられていて、大蛇等の用具の製作は保存会を中心に地域の人々が総出で行います。 上平川の大蛇踊りは、大変珍しく、また、文化的に価値の高い文化財だということで、鹿児島県無形民俗文化財として指定され保護されています。

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